小松弘子のブログ

やさしいエッセー

アニメ映画 すずめの戸締り

   

 残暑が残暑が厳しい九月の下旬に、神戸市のハーバーランドへ、アニメ映画を見に行くことになった。六月から九月にかけて映画館に行くのは今回で六回目である。まあ、人生七十年になるが、こんなに頻繁に映画館へ足を運ぶのは珍しくもあり、正直に言って自分でも不思議だ。

 今まではテレビや新聞を見ている時、偶然に興味を持った作品の公開を知り、すぐに映画館まで行きたくなる癖があった。話題性があろうがなかろうが別問題であり、ただその度に失敗もあるが、思った以上に感動の渦に巻き込まれ喜ぶこともある。当時は年に数回だったので後悔はないが…。

 さて、ある日息子が一枚分の映画の無料券があるので、一人でアニメ映画 「すずめの戸締り」 を見に行くからと言った。

「エエッツ、今から行くの? それにしても 「すずめの戸締り」 って、題名が面白いので興味があるわ」

 というと、

「お母さんは何も知らないんだね、「すずめ」というのは映画の主人公の名前なんだよ。それに 原作も

「新海 誠さん」 の大作なんだよね」

「そうなんだ、知らなかったけれどぜひ見に行きたいわ」

「ヘーッツ、そう感じただけで観に行くの?」

「もちろんよ!」

 息子は何かブツブツと言っていたようだが、いつもの私の独断と偏見には歯が立たないようだった。

とは言っても、まだ朝の十時過ぎで家事が終わっていない時間帯だ。が、考えてみると、この後の予定の別段何もない。夕方までとても暇になる…。時間が勿体ない。家事は帰ってからでも良いではないか? 近頃はあまり外出をしていないので、運動不足気味だし、ちょうどいいチャンスかもしれない。そうだ、何の映画でも良いから一緒に行かない手はない。

「さあ、今からその映画を観に行こうよ」

ところが、息子の返事は乗り気ではなかった。

「お母さん、本気なの? 前回も映画館で居眠りしていたやんか? いつも僕が横を見た時、気持ちよさそうに寝ているみたいやったけれどなあ。映画代も高いし、もったいないわ」 

と、言われたが、

「そんなことないわ。最近は特にアニメ映画はすごく画質も綺麗で、とても感動する物語が多いので映画館迄行く価値はあると思うのよ」

「ウーン、家にいても暇だし、じゃあ今から映画館へ行くことにしようか」

と、賛成してくれた。

神戸市のハーバーランドにある映画館迄車を走らせた。急いで出かけたが平日なので駐車場は空いていた。

「あー、上映時間に間に合って良かったわ。あんまりスピードを出すから本当は心配だったのよ」「スピードなんか出していないよ」

息子の言う通りで、私の身体が車のスピードについて行けないのだろう。言われてみれば今年になって特に老化を感じる。風貌にもどことなく年令を感じる。それなのに無理をして、要は老けや “ぼけ” を遠ざけようとあくせくしているのだろう。必要以上に脳や身体を少しでも若くしたいと思っているせいだ。残念だけど年にはかなわない。無理は禁物だ。

そうだ、今日から自然態で生きる方が良い。その為にアニメ映画を見て気持ちだけ若返ろう…。

「お母さん、座席へ早く来て、始まるよ」

 息子の声に我に返った。いよいよスクリーンに映し出された 「すずめの戸締り」 が、目に入った。大きな画面に登場した高校二年生の主人公を見た時、自分の若かった姿があった。

 不思議な感覚だが、瞬間に映画の主人公になり切れそうだった。多くの女性は物語の中に入ってしまえる。その反面、男性は理性的になのだろうか、たまに息子にその話題をすると馬鹿にされる。

 上映中の映画なので、物語の内容は個人のお楽しみでありカットしますが、私はもう一度映画館でこの 「すずめの戸締り」 をみたいと思います。

#すずめの戸締まり

淡路島の変貌

コロナ禍が少し治まりつつある今日このごろ。季節も朝夕はめっきり涼しい日も多くなった。テレビや新聞広告には、楽しい旅の記事が目に入るようになった。少し嬉しいニュースに、どこかへ出かけてみたいと思っていた。

 たまたま息子から兵庫県淡路島へ行く予定があるので、一緒に行かないかと電話があった。今、淡路島の西海岸の変貌が、若人の話題になっていると言う。その話の内容が気になり、私はぜひお墓参りの帰りに案内してもらいたいと思った。

主人の生まれた故郷がドンドンと良い方向に発展しているらしい 、そのことを私自身はあまり知らなかった。そういえば一度だけ昨年の夏に息子達と、西海岸沿いにある昨今の流行りのピザとかパスタのレストランへ行ったことがあった。

「そうねえ、せっかく淡路島へ行くのだから、ぜひみんなで一緒に行こう」 と、私が言うと皆も賛成してくれた。息子の話ではここ二年前ごろから淡路島の西海岸ぞいが、特に際立ってリゾート開発が進んでいるというのだ。そういえばテレビや雑誌に取り上げられていることを思い出した。

 昔は淡路島の西海岸沿いは、人口も少なくどちらかというと、夏だけが観光客がちらほらと訪れる風光明媚な街だった。それに比べると東海岸沿いは、気候が温暖でミカン農家が沢山あり、ホテルや港が早くから完備されていた。その結果、私達は長年西海岸沿いには、あまり興味を持っていなかった。

 ところが今や西海岸沿いが、特に若者の間で人気絶頂らしいのだ。ウーン、そういえばこのところ、私の住んでいる付近の明石海峡大橋に通ずる道路は、休日になると大変な渋滞になることが多くなった。なぜだろうと不思議に思っていたが、やっと納得できた。

 明石海峡大橋乗り口迄は自宅から約七分で到着できる。お彼岸のお参りにはとても便利である。個人としては多少渋滞もあるが、淡路島の景気が良くなり、また大勢の観光客が島を訪れて有名になれば、この上なく喜ばしいと思っている。

 この日は晴天に恵まれ、大橋から見る眺望はいつになく、空はくっきりと澄み渡り瀬戸内海は広々と波もなく静かだ。本当に素晴らしいパノラマの景色を見るのも久しぶりで、心が弾んだ。

 さて秋のお彼岸のお墓参りのあと、息子達の提案で今、西海岸沿いで最も話題の (幸せのパンケーキ) のレランランへ行った。どんなお店なのか? 心がウキウキして早く出発したいと思った。

 西海岸迄の途中の道路は、昔と変わっていないが、海岸沿いに入ってしばらくすると、今までの景色がいっぺんにリゾート地に様変わったのである。     

 左右の道路沿いは観光客であふれて、真新しい洒落れた店が立ち並んでいるではないか。まだまだ将来開発されていく可能性を感じた。私は少し気後れ

をした。

 そんなことをあれこれと考えていたが、とうとう目的の (幸せのパンケーキ) のお店に着いた。

「へえー、まるで外国の景色やね。それにしてもすごいお客さんの行列にビックリやね。お店に入るのに二時間はかかりそうね?」

「ウーン、仕方がないね。折角来たのだから外で僕が並ぶから日陰で待っててね」 と、息子達が言ったので気長に待つことになった。

 周囲を見渡すと、十代や二十代の若い世代ばかりだった。今日も残暑がきつく汗が噴き出そうな気温なので、芝生の扇風機のそばへ避難した。


 入店にすごく待ったと思ったが、実際は一時間半だったらしい。いよいよお店の中に案内された。とにかくシンプルで今風な洒落た部屋で 清潔な感じがとても良かった。

 家族七人それぞれに気に入ったグルメのメニューを注文した。このお店のお薦めは何といっても (幸せのパンケーキ)である。

 眼の前に現れた果物いっぱいのケーキをほおばった瞬間、「これは最高に美味しい」 と、感嘆の声をあげた。ぜひ、一度この幸せを味わってほしい。

#淡路島

 

小説を読み始めた

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 八月半ばから降り始めた雨は、九月になっても降ったりやんだりの、うっとうしい天気が続いた。そもそも近畿地方では例年、八月は雨の日が少なく日本独特の蒸し暑さに悩まされるのが通常だ。

 ところが今年は真夏にもかかわらず、日中にもかかわらず涼しい日が何回もあり、異常なほどの天候不順に驚いている。

 とうとう九月半ばになっても雨の日が多く、一向に季節の変化が感じられない。天変地異の前触れなのか? 

 そんな中、一年前から始めた 「グラウンドゴルフ」 も、八月と九月前半は長雨で中止の日が多く、残念ながら参加できたのは数回だけで、退屈な毎日でウンザリだった。

 今、なぜ日本の天候不順が続くのか。テレビの天気予報解説者も、天気図の示すままに喋っているだけで、異常の原因ははっきりしない様子だ。

 お陰で夏としては涼しくて、生活するには良かったが、反対に農作物等の生育についてはどうなのか?と、素人の私も心配になっている。また、このところ頻繁に列島のあちこちで、小さな地震のニュースが報道されている。何か可笑しい…。

 しかし乍ら、あれこれと旋削しても当然、私の知恵では埒が明かないので、他のことに目を向けようと考えることにした。

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 ある日のこと 「グラウンドゴルフ」 に誘ってくれた兄嫁さんが、仲の良いお友達と楽しそうに、お喋りしているのが見えた。聞くともなく様子を見ていたら、いきなり大きな笑い声がしたので振り向いた。 

 どうも小説本の話題らしい話しぶりだった。最近、自分達の持っている本の貸し借りを始めたようだった。お互いの作家の好みが同じだったらしくて、意気統合した笑い声だったのだ。とても幸せいっぱいの顔に見えた。

 「グラウンドゴルフ」 の開始までの数分間だったが、お互いの笑い声がとても楽しそうで、思わず私も、その会話に中に引き込まれてしまった。

「アラッ、小松さん、あなたもこの本を読んでみる? とても面白いわよー」

 いきなり兄嫁さんに声をかけられたので、

「まあ、嬉しいわ! 読んでみたいわ」

 と、即答したが私はもう長い間、本を読んでいなかったので一瞬返事にとまどっていると、

「じゃあ、この三冊貸してあげるから読んでみて。少し昔の本が多いけれど、良かったら貸してあげるわ」

 いつも元気な兄嫁さんの声に圧倒された。

「有難う。帰ったらすぐ読ましてもらうわね。でも最近は全然読んでいないから時間がかかりそう…」

 自信のない私の返事に、

「大丈夫よ。私だって本を読み始めには時間かかったものよ。誰も同じなので心配しないでゆっくりで良いわよ」

 と、励ましてくれた。その後も何回も本を貸してくれた。あまりにも沢山の本に驚かされたが、若い頃から暇な時間はあれば読書を続けているらしかった。

「お姉さんの場合、一冊どれくらいの時間で読めるの?」

 私の場合は最初に借りた推理小説の単行本でも、三日間も費やしたので、やれやれ老化が始まったのだと実感した。

「ああ、そんなこと? まあー、面白い本だったら一日で読み終えるわね。一日で三冊読むこともあるけれど、時間はあまり気にしないわ。ゆっくり三日間もかかる時もあるしね。昔の本を何度も繰り返し読むこともあるわ。でも、だいたい興味がある本は、一日中何もしないで読むことにしてるのよ」

「へえー。たったの一日でねー。すごいわねー。私も早く読めるように頑張ろうーっと」

 あくる日から家事は手抜きで、借りた三冊を読みふけったものの、四冊目になると少し目が疲れてきて中断した。

 同じ作家さんのシリーズだったので、一冊目は読み終えるのに確かに時間がかかったが、とにかく興味のありそうなものから手に取った。

赤川次郎氏の 「手紙」 という題名に、何かしら惹かれ最初に読むことにした。

 そういえば、このあいだの二人の会話を聞いた時、ぜひこの本を読んでみたいと思った。

「あの赤川次郎の本の中でも、 特に 「手紙」 は本当に何度読んでも泣かされるわね」

 と、二人が感激して話していたことを思い出した。私も読んでみて思ったが、あの切ない兄弟愛の物語は何とも感動的だったことに間違いはなった。しかしながら物語の最終編は、肉親といえども自分自身が、一番大切だと結論を出していることが意外だった。

 やはり、人間の本質である最も醜い辛い感情が最後まで描かれて、本当に切ないと思った。親子とは違う兄弟の絆の違いは何だろう…。 読み終えて私は考えさせられた。人それぞれだろうが本当に難しいと、思わずにいられなかった。

 その後、何冊かの赤川次郎氏シリーズや、他の推理小説も二十冊くらい読むことができて喜んでいる。

 最近、女性作家 「山崎豊子氏」 の「女系家族」 を貸してもらった。やはり女性作家の本も絶対に挑戦したいと、思っていたところだったので嬉しかった。

 多分、私が推理小説に飽きてしまったことに、兄嫁さんが気をきかせてくれたのだろう…。実はその通りで推理小説は面白かったが、ある昔の推理小説を読んでいる途中で、ふと女性独特の単純な推理に、少し興味が失せてしまったことがあった。

 その後、少し本から遠ざかったが、ある日のこと、一度は読んでみたかった 「山崎豊子氏」 の本に出合えたことは、貴重な良いタイミングだったと思う。これからはこのような本にめぐり合いたいと感じた。

 

2021/10/14 #109

その後の家庭菜園はどうなった

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四月から始めたプランター栽培の野菜の苗は、少しずつ順調に育った方だと思う。内でも八月迄にトマトやキュウリとオクラ・大葉は、毎日のように食卓を飾った。こんな収穫は今までに初めてで、予想以上の成果をあげることができ嬉しい。

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夏野菜の収穫は日々大きな楽しみをもたらしてくれた。朝晩の水やりと手入れなど、苦労が多かった分、色々と勉強になったことなど感慨無量だ。

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今夏は例年に比べて、新しいタイプの野菜の苗を幾つか増やし、観察してみた。

この間に三度くらい、近くに住む孫達が遊びに来る時があった。

「おばあちゃんの作ったキュウリやトマトは、僕の家の物より大きくて美味しいよ!」 

 と、御世辞でも言ってくれたことが、本当に嬉しくて励みになったと思っている。

「お母さん、ちょっと見て! ここに私の好きなバジルとミントも植えてあるわ。おばあちゃん凄いね」

 女の子の孫の喜ぶ顔を見て、

「アラッツ、バジルが好きだなんて知らなかったわ。ユーチューブで野菜の横に一緒に植えると、楽しみが増えるよと言っていたので、挑戦してみたのよ」 

「ふーん、そういうことだったの? 私ね、お肉と一緒に食べるのが大好きなの。ピザを作った時もとても美味しいのよ」

「今度、おばあちゃんも真似しようかな」

「うん、私のところにはどちらも今年は植えていないので、もらって帰っても良いかなあ?」

「もちろんよ、来年も忘れずに作るからね」

「ねえ、お母さん、もらっても良い?」

 と、一緒に来た次男夫婦に了解を得ていた。

「わあ、嬉しい、じゃあ、少しだけ頂戴ね」 

と、遠慮しながら摘んでいる姿が、とても可愛らしく微笑ましいと思った。

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思えば数カ月前、掘り込み車庫の上に、小型のプランター十個位を設置して栽培を始めた。大きなプランターだともっと良質の野菜が育つことは間違いないが、自分には重たくて手におえない。

しかしながら二カ月を過ぎた頃から、段々と欲が出始めた。もっといろいろな苗を育ててみたい…。休日になると息子達とホームセンターへ通った。やはりプロの様に立派には育てるためには、大きなプランターが必要不可欠なことが分かった。

「茄子やオクラや中型トマトとネギ」 は、収穫の期間が長いので、大型プランターが最適だ。それに付随して土と肥料も、大量に買わなければならない。

「エエッツ、また重たいのに土を買うの? キリがないよ。いい加減にしたらどう。自分で作るよりスーパーの野菜を買う方が絶対安いよ!」

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 息子達との問答に、少しうんざりしたが、その理屈に正直納得する時もあった。しかしながら、今さら後に引けなかった。

「ごめんなさい。今年だけは特別に試してみたいの。」

「ふーん、自由にしたら」

 と、言いながらも最後には理解して、協力してくれた。

さて、苗の成長ぶりはといえば、多めに肥料を施したので、予想以上に大きく成長してくれた。今回はハーブなどを、野菜のそばに植えてみた結果、害虫の被害がなくて本当に助かった。またバジルやペパーミントの香りが、随分長く楽しめ良かった。

 また園芸好きのグランドゴルフの友人から、

「あなたも良かったらゴーヤを植えてみない? 私はあまり食べないのだけれど、今夏は窓に植えてみようと思っているのよ」 

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と、親切に薦めてくれたので、遠慮なく苗をもらった。さっそく家の窓際に五本植えてみた。追加で買った苗は芳しくなかった。なぜだろう? 今も不思議だ。もちろんもらった苗は元気に育ち、時々友人に成長ぶりを報告するのが楽しみだった。後に分かったことだが、苗が三十センチの時に、柵と網を貼ったお陰で 「ゴーヤ」 の、ツルが順調に伸びたと思う。

三か月位で立派な 「ゴーヤの緑のカーテン」 が、堂々と完成したのだ。

「わあー、素敵なカーテンに変身したわ!」

 葉っぱをよく観察すると小さな黄色の花が一杯咲いて、所々に 「ゴーヤ」 の実がぶら下がっていた。部屋の窓から、いつもと違う涼しい風を感じた。とても良い香りだった。

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 ある日、ゆったりとガラス越しにの 「ゴーヤのカーテン」 を見た。ふと今のピンク系のカーテンよりも、寒色系の方が似合いそうだと感じた。さっそく近くの 「ニトリ」 に行き、水色系の花柄のカーテンを買った。

 次の日の夜にカーテンを吊る作業を開始した。ところがどっこい、歳のせいなのか簡単にいかない。とにかく上を向いての作業は、思った以上に大変だった。四苦八苦の末、何とか完了したものの、幾度か床に落ちそうになった。

 あくる朝、躊躇したが、そのことを息子に話した。

「もうー。また要らんことをして、夜中に骨折でもしたらどうするのよ。今まで使っているカーテンで充分と違うの?」 

 いかにも不機嫌な様子だったが、

「だってね、コロナ禍のせいで、ちょっとでも気分転換したかったのよ。出費になるけれど主婦にとって部屋の模様替えは、生活の張りになるものなのよ」

「まあ、この時期その気持ちは分かるけれど、怪我だけはしないでよ!」

 しばらくして、そっと部屋を覗いた長男が呟いた。

「ウーン、涼しくて、なかなか良い感じになったなあ」

その後、野菜と花たちも、期待を裏切らずに成長してくれた。また種から育てた 「ひまわり」 が、二日前にやっとのこと一輪、大きく綺麗に咲いたのだ。

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 思えば四月初めから八月の四カ月間、大げさだが悪戦苦闘したかもしれなかった。しかしながら、短期間の植物の成長の過程だったが、多くを学び同時に楽しませてもらった。

 心から植物に有難う。来年もこれに懲りず、きっと家庭菜園を実践するのだろう…。

 2021/08/06 #108

夕凪に見た、砂山、一つ

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 昨年からコロナ禍の影響で、時々憂鬱な日がある。どうも世界中、珍しくない現象らしいので少しは安心かも…。日常は近くの公園などへ行こう、と心がけているが、習慣には至っていない。近頃はマスク姿の人ばかりで、たまにご近所の人だと分かると、時折声をかけることもある。しかしながら、お互いに顔を認識しづらい時が多々ある。その瞬間は、お互いに笑いながらも、なるべく避けるようにしている。

 最近は特に友人達との接点も、意識的に減らしている。普段よく電話をかけていた友人との連絡までが、おっくうになる傾向が続いている。このままでは意に反して、もっと世間が狭くなりそうだと反省している。

 さて、たまには郊外の風景などを、気分転換に楽しむのも素敵だと考えている。あと何年、元気で過ごせるのか不安になる日もあるが、まあ、考えてみても仕方がない。結論は 「日々、精一杯今を生きること」 に尽きるだろう。

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 休日の今朝も、梅雨の中休みで朝から青空が広がっていた。午前中に買い物などを済ませた後、夕暮れの 「須磨の海」 を見たいと思った。

 そういえば四年ほど前に、四国高知県足摺岬へ、夕陽を見に行ったことがあった。簡単に行けると考えていた 「足摺岬」 は、予想していたより、とてつもなく遠うかったことを思い出す。

 朝早く出発したものの、足摺岬まで約七時間も費やした。途中で他の場所に立ち寄ったりしたので、結局のところ待望の 「足摺岬」 に、到着できたのは午後五時を過ぎてしまった。季節が秋の十月で、日の入りが早く少し焦った。

 しかも、途中で交通事故の渋滞に巻き込まれてしまったのだ。車のスピードを上げたが、空の色は容赦なく薄暗く変わっていった。

「ああ、日没まであと十分間しかないわ。何とか間に合ってほしい!」 

皆も祈る気持ちで一杯だった。

「まだ日没まで二分位あるから、ひょっとしたら夕陽を見られるかもね…」

 しかしながら、結局のところ時遅し…。真っ赤な夕陽はとっくに沈んだ後だった。

「ああ、もうちょっと早く到着していたら、見られたものを…」 

あの時は本当に悔しい思いをしたものだ。

 ふと、四年前の嫌な予感が頭をよぎった。私はその苦い経験を思い出したので、もしやと思い息子達に尋ねた。

「ねえ、「足摺岬」 の時は失敗だったけれど、今日は絶対に大丈夫よね?」

「うん、今回は時間的に大丈夫だと思うよ」

 と、言ったので、私はおおいに安心した。

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 ところが、…である。どうしたことか、息子が言うには、

「わあ、日没の時間を間違えたみたいだ」

「エエッツ、嘘でしょう? 外はまだこんなに明るいじゃない。確か日の入りの時間は、未だの筈よ!」

 私はがっかりして、腰が砕けそうになった。

「ごめん、ごめん。どうも時間を勘違いしたようだなあ」

「まあ、本当にあきれるわ! 今日こそは日の入りが見られると、期待していたのよ」 

 腹が立ったが、もう諦めるしかない。仕方がないので気分転換のために、砂浜に向かって歩くことにした。遠くで行き交う船を眺めていたら、少し落ち着いてきた。息子はスマホで松林の景色を、撮りに行ったようだ。

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 しばらくして私だけが、波打ち際の方へ向かった。日没後だというのに浜辺はいつまでも明るかった。砂浜を歩きながら、意味もなく小さな貝殻を拾った。さざ波を見詰めていると、なぜか海水に手を濡らしたくなった。やはり手にかかった水は、まだ冷たいが心地良かった。f:id:komatsuhiroko:20210624202042j:plain

「ああー、もうすぐ本格的な夏がやってくるのだ」

 その時、浜辺から今風の音楽が聞こえだした。すぐ近くで数人の若者が、カセットをかけて夕暮れの須磨の海を楽しんでいたのだ。いつもなら、あまり分からない音楽と、お喋りだが不思議に元気をくれたので救われた気分だった。

 やっぱり若いって良いなあ…。未来が楽しくてしょうがないと思える世代なのだ。羨ましい限りだ。

 久しぶりの夕凪の浜辺は、昔以上に美しいと思った。ふと下を見た瞬間、波に消されそうな一つの砂山を発見した。他にも残ってないかなあ、とまわりを見回したが、一つだけ残った砂山だと分かった。

「わあ、懐かしい光景だわ! きっと子供達が作ったのだわ。波にさらわれないように、この砂山を残したい。昔の私と同じ思いで…」

 と、宝物を見つけたように、思わずその場にしゃがんだ。

「アッツ、気を付けないと靴が濡れてしまうよ」

 一緒に来た友人の声がした。

「海水だから濡れても平気よ。冷たくてとても気持ち良いもの」

 友人は呆れて言った。

「車のシートが汚れるよ!」 

「ああ、そうだったわね。ごめんなさい」

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 この意外な展開になり、私は夕陽を見に来たことをすっかり忘れてしまっていた。しかしながら、この小さな砂山を見て、童心に帰ったことが何よりも嬉しかった。

「でも、もう何分か経てば、波に消されていく運命の砂山…。たった一つだけ残されたけれど、思い出は儚いものね…」

 しかしながら、明日の朝には何人かの子供達が、もっと大きな砂山を沢山作るだろうなあ…。

 やがてその子供達も大人になり、今の私と同じ気持ちで海と遊ぶだろうか…。

 

2021/06/22 #107

薔薇の香りの須磨離宮公園

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 今年の入梅は、例年になく半月位早かった。ニュースを聞いて、うんざりしたものの、梅雨の中休みが二回位あったので、少し救われた感もある。晴れ間になると、気分もスッキリして、少し外出もできた。今のところ、気温も二十三度前後で推移しているので、過ごしやすい。

 今朝は運よく快晴になり、どこか近場で良いところが見つかれば、運動不足解消に出かけたいなあと思った。

 そうだ、自宅から車で十五分の 「神戸市立須磨離宮公園」 に、行ってみようと思いついた。コロナ禍の時期なので最良の場所かもしれない。そういえば、十年位前に孫達と行ったきり、ご無沙汰している。現在はどのような 「離宮公園」 に、変貌しているのか興味もあり、訪れてみたいと思った。

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 そこで、友人に電話をかけて、都合を聞いてみた。いつも通り快く賛成してくれたので、息子にも声をかけることにした。

「お母さんは思いつきの行動が多いので、相手の都合を考えなくては駄目だよ。迷惑にならないか気を配らないとね…」

「そうよね。これから気を付けるわ」

と、おとなしくして息子の返事を待った。

「まあ、天気が良いし、運動不足解消になれば救いだよ。僕も十年ぶりだから、行ってみようかなあ」

「まあ、嬉しいわ。実はね、昨晩、偶然にテレビで、この公園に咲き誇る 「美しいバラ」 を見て、とても感激したの。こんな綺麗なバラの花を、見物できるチャンスは、めったにないと思うのでぜひ行きたいのよ」

「それはそうかもしれないけれど、先々週は淡路島の 「ポピー」 を、見物に行ったばかりだよ。二人とも疲れなければ、一緒に行っても良いけれど…」

 と、友人と私のことを、気に掛けてくれていた。

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「有難う。二人とも今のところ大丈夫よ」 

 と、息子に向かって言った。

「ついてる、ついてる!」

 と、斎藤一人さんの 「おまじない」 を、突然に二回も言ったので、息子が苦笑いをした。

前々から何か困った時は 「ついてる、ついてる」 の、有難い 「おまじない」 を、唱えると不思議なくらい、殆どは叶えられている。本当に頼もしく思っている。

 さて、出発してから十五分位で、駐車場に着いた。

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「神戸市立須磨離宮公園」 は、本園側から姫路方面は 「須磨インター」 を、降りてすぐのところ。

 大阪方面からは 「月見山インター」 を、降りて約千二百メートルに駐車場があり便利だ。

 受付でもらった園内案内のパンフレットを見ながら、まずメインの「バラ」 のある噴水広場を探した。緑に囲まれた歩道を通り抜けると、パッと明るい巨大な庭園が目に入った。遠くからでも赤やピンク色のバラが、沢山咲いているのが分かった。

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「わあ、良い香りだわ。それに何と素晴らしい景色なのだろう!」 

と、思わず叫んだ。辺り一面に漂う 「バラ」 の、香りを、胸一杯に吸い込んだ。それぞれに趣のある 「バラ」 は、どれも本当に美しい。枝を見ると、原産地の地名や 「バラ」 に、名前が付けられていた。

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 調和のとれた巨大な庭園に、色とりどりの 「バラ」と、青空に突き上げて吹き上げる噴水が、力強く自然と溶け込んでいるのだ。山の緑と白い噴水。そこから広い海な望める景色は、外国の一枚の絵のようだ。日差しが眩しい初夏に、ふさわしい光景だと思った。

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 こうして久しぶりに改めて庭園を眺めたが、長年の間に随分進化したことに驚いた。初めての来園は昭和四十年代だった。当時の印象は、まだあまり手入れがされていない通路があり、季節の花等も少ないと思った。

 しかしながら、庭園は広大で環境は素晴らしく、目を見張るものがあった。元々は天皇陛下離宮だったので、この 「須磨」 の地に建てられた意義は深かったと思う。「公園」 と、いうより壮大な歴史を感じさせる空間だろうか。現在は市民広場に姿を変えたが、常時市民が楽しめる公園になり、改めて本当に良かったと感じている。

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 ここで 「須磨離宮公園」 の、紹介をしてみますと、成り立ちは大正三年で、西本願寺月見山別邸を買収し、武庫離宮として完成された。その後、昭和二十年、神戸市に下賜されたのだ。

 そして昭和四十二年、上皇陛下 (当時皇太子) 御成婚記念事業として 「須磨離宮公園」 が完成した。

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昭和五十四年、植物園を増設 (旧岡崎邸跡)

現在のような形の園内になった。とにかく、広大な敷地 「八十二・四ヘクタール」 に、四季折々の風情が楽しめる場所だ。

 案内書によると、平安時代の史跡や、六甲山系から連なる緑に囲まれた丘陵から、はるか大阪湾を望むロケーション。皇室の別荘 「武庫離宮」、旧岡崎財閥私邸の遺構から、かつて別荘地として愛された須磨の地を体感することができる。

「バラ」 を、はじめ、四季を通じて、家族で楽しめる公園となり、皆の憩いの地になっている。

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 メイン施設・噴水広場は、水をモチーフにした美しい欧風噴水庭園の見事さに、心を奪われます。レストハウスから湧き出た水は、メインホール (瀑布) となって、カスケード (段々滝) を下り、キャナル(水路)に流れ、最後は大噴水となります。

「王侯貴族のバラ園」 をはじめ、「つばき園」 、「花しょうぶ園」 サクラ、ツツジ等、四季折々に楽しめます。

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 他にフィールドアスレチック (子供の森) があり、自然の中で遊びながら、体力づくりと森林浴ができます。また、コースの最上部は展望台になっています。

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 東側の連絡橋を渡れば、三百種類以上の植物が見られる 「植物園」 があります。中心部には、観賞温室や和室・和庭園があり、変化に富んだ地形を生かした、みどり滝、三段滝、もみじ滝等の水の変化が楽しめます。園内には、各種の桜や梅園が整備されています。

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私はこのように素晴らしい 「須磨離宮公園」 に、まだ四回位しか行っていないことを、今になって悔いている。久しぶりに訪れた公園は、どこを見ても素晴らしく、新鮮に映りました。

 ぜひ何回も訪れたい気持ちで一杯です。

 

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2020/06/06 #106

めざせ!プランター菜園

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 今年は昨年よりも、家の中で過ごす時間が増えた。三カ月前から趣味で通っている体操教室と、カラオケ教室もお休みが続いている。最近は諦めと同時に、生活の潤いや張りも消えてしまった。どうも、この種の悩みは自分だけでなく、世界中の人達にも共通しているみたいだ。最近は、「フレイル」 という課題も取り沙汰されて、社会現象にもなっている。

 現在、残念ながらコロナ禍が、いつ終息するか分からない現状なので、過去の生活に戻るのは容易ではないだろう。本当の意味での期待はしにくいかもしれない。しかしながら、今、コロナ禍で苦しんでいる人や、お世話をされている関係の人達のことを考えると、不自由な生活などは贅沢な悩みだとつくづく反省している。早く明るいニュースが増えるように、祈らずにはいられない。

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 さて、毎日のように、うつうつとしていてもキリがないので、時々は気分転換をしようと、ユウチューブを見て過ごしている。二時間くらい経つと、ただ、送られてくる情報を見ているだけでは、何か物足りなくもあり勿体ない気がした。

 今時、無料で貴重な情報を提供してくれているユウチューブは、有難い限りだ。知りたい情報を素早く吸収できるので、役立っている。

 実生活に応用したら面白いかもしれないと思った。まず自分に合う、やさしい分類があるのだろうか?日々、簡単に長く楽しめるものが、見つかれば一番嬉しいなあ…。

 そんなある晩、偶然に野菜の育て方が目に入った。

 ユーチューブで 「家庭でできる園芸」 が、あるなんて全く初めて知った。興味津々いくつかのパターンを見ることになった。

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「エエッツ、すごい! スーパーに並んでいるオクラより、立派に育っているではないか! 同じ夏野菜も育て方次第で、こんなに大きくなるのだ。へえー、こういう栽培方法だと、やっぱり収穫量が多くなるのだ」

 と、カルチャーショックを受けた。

「もっと早くこのユーチューブを見ていたら、多少は上手く栽培できたものを…。でも、今からでも決して遅くはないわ。さあ、明日から始めてみよう」

と、強く自分を励ますことにした。

 思えば、何十年か前、近所の人達と貸農園を見学し、何人かで始めたことがあった。興味はあったが、私は虫が嫌いだったので、土を触るのは主人だった。たまに苗を植えたり、水まきなどをした記憶がある。当時は、ほとんど遠くから眺めていたものだ。

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 主人も全く自己流で、キュウリやトマトなどを植えていた。秋の収穫時が確かに待ち遠しかった。しかしながら、野菜の見栄えは確かに悪く、思うように上手く成長しないで、何回も失敗の連続だったと言っていた。けれども、いつも口解せのように、

「まあ、もっと上手にできるはずなのだがね。素人なのだから、これくらいかな。でも他の人に比べると、充分に美味しく育った方だよ」

と、時々汗を拭きながら、自信たっぷりに言っていた。私達はその度に、

「まあ、こんなに沢山収穫できたら上等よ。よく頑張ってくれたわ。有難うね」

と、ねぎらいの言葉をかけたが、

「もっと、良いものが摂れると思ったが、少し小さくてごめんね。いつも期待外れで悪いなあ…」

 と、時々申し訳なさそうな顔をしていた。

「でも、なりより新鮮だし、とても美味しそうよ」

 と、子供達の頭をなでながら言った。

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 主人は家族が褒めてくれるので、何十年間もずーっと疑問を持たずに、休日とかに十年間くらい貸農園を続けていた。振り返れば 「ユーチューブ」 を、知っていたらもっともっと、立派な野菜が収穫できたものを…。 

時代の流れを残念に思っている。

 今回、プロのきめ細かな野菜の育て方に、めぐり合えて本当に感謝している。久しぶりに素直な気持ちで、プロのお手並みを拝見させて頂いている。

 何日か経過して 「小さな家庭菜園」 を、始めたいと思うようになった。と、言っても残念ながら小さな我が家の庭では、本格的な家庭菜園をする場所がない。

夕食後、息子にそのことを相談すると、

「まあ、また車庫の上で、プランター栽培を始めるの? すぐに飽きても知らないよ。あーあー、お金の無駄だと思うけれどなあ」

と、昨年も同じことを言われたと思う。

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「いいえ、今年は特に暇だし、種類も増やすことに決めたのよ。ユーチューブで勉強したから絶対に大丈夫よ。もちろん路地植えの野菜は、とうてい無理なので、簡単に栽培できる種類を考えているの。悪いけれど協力してね」

「うーん、仕方ないね。けれどもあまり大きいプランターは勘弁してよ。腰が痛くなるから重いものは止めといてね」

 と、念を押された。

「分かったわ、なるべく小さいプランターにするわ」

 その日から毎日のように、ホームセンター 「コーナン」 と 「カインズ」 へ行き、色々な肥料や土や苗を買いに行った。栽培に必要な苗や種や用具は沢山あったが、最小限度の物を買うことにした。

 家に帰って早速、プランターに苗を植え付けた。その日は夕方遅くまで時間を費やしたが、いっこうに疲れなかった。充実した一日で気持ちが良かった。

 今日、追加で買った同じ種類の苗が、今後どのような成長ぶりをするのか。本当に楽しみである。

 

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2021/06/01 #105